鍼灸接骨院
- 月間15,000人が来院!その人気の秘密は「根本改善」
- 交通事故専門院として当院が認定
- 丁寧な施術とカウンセリング、女性スタッフ在籍
こんにちは!
津島鍼灸接骨院(津島市天王通)の井亦です!
今回は昨日来院された患者さんの症例報告をしたいと思います。
14歳 女性 中学生
発生機序:駅伝の練習中徐々に疼痛増強。膝窩(膝の裏)外側に強い痛みを訴えた。
理学所見:腓腹筋外側頭tend(+)LCL tend(±)腸脛靭帯(+)グラスピングテスト(−)外側裂隙tend(−)MCM(−)ハムストリングス 収縮時痛(±)MMT5− ストレッチ痛(+)腓腹筋 収縮時痛(+)ストレッチ痛(+)腫脹(±)歩行時痛(+)膝伸展制限(+)
膝の裏の痛みなので、筋肉の付着部炎かなと思いながら
厄介なもの(半月板、靭帯)のチェックを行い、所見をとっていたところ
腓腹筋外側頭に強い圧痛がありました。
上記所見から『ファベラ症候群』と診断し説明、治療を行いました。
治療後症状軽減し、来月の駅伝大会に向けてしっかり調整をしていきたいと思います。
さて、今回疑いのかかった『ファベラ症候群』。
疾患概念がないと、腸脛靭帯炎、半月板と混同されがちなので
少しご紹介したいと思います。
<ファベラ:fabella>
ファベラは腓腹筋外側に存在し、関節軟骨を被る種子骨であって、大腿骨外側顆との間で関節を形成している。膝関節の側面X線像では外側後方に位置する。ファベラは膝後外側の支持機構に関与しており、弓状靭帯やファベラ腓骨靭帯で連続している。膝関節に関節液が貯留したり、後方に腫瘤が存在した場合、膝関節屈曲120°の側面像でファベラが大腿骨顆部より後方に転位して見える(fabella sign)。
ファベラは種子骨であり、存在そのものが疼痛を引き起こすことはありません。
しかし、ファベラの骨折や壊死および骨軟骨炎、また、ファベラにより引き起こされた腓骨神経障害などが報告されています。
1977年にWeinerらは、ファベラにおける鋭い疼痛、限局した圧痛、膝伸展時痛の3症状がみられる疾患をファベラ症候群として報告しました。
( Weiner D, et al. Clin Orthop. 1977 )
これらの症状の他に、膝の伸展障害、腰部の前屈制限、足関節背屈時及びつま先立ちで膝窩部外側部の疼痛などを認めることがあります。
また、fabello-femoral関節へのブロック注射での症状改善などが診断の材料となります。
ファベラ症候群の疼痛の原因は、関節症性変化、軟部組織の炎症や滑膜炎などが考えられ、炎症が治まることにより疼痛は軽減すると考えられます。
つまり、本疾患の治療は保存療法が主体で、安静や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与、fabello-femoral関節へのステロイドの注入などを行います。また、疼痛を誘発する動作は控え、ストレッチや筋力増強などのトレーニングを中心に行います。
しかし、保存療法に抵抗し、疼痛が残存して競技に支障をきたす場合には、ファベラ摘出術を行うことも選択肢の1つになります。
いかがでしょうか?少し難しい言葉もありましたが、情報共有が出来ればと思います。
日々勉強が必要ですね、僕も頑張ります!
何かお困りの際は近くのハートメディカルグループまで!
ハートメディカルグループ 津島鍼灸接骨院 井亦